
番外編01
泣くのは後でいい
黒燈に迎えられる以前、幼い兄弟が生き延びるために支え合っていた頃を描く番外編。泣くことさえ後回しにして弟を守ろうとする兄と、二人へ差し伸べられた手を通して、現在へ続く家族と居場所の始まりをたどる物語。
Side Stories
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Episode List

番外編01
黒燈に迎えられる以前、幼い兄弟が生き延びるために支え合っていた頃を描く番外編。泣くことさえ後回しにして弟を守ろうとする兄と、二人へ差し伸べられた手を通して、現在へ続く家族と居場所の始まりをたどる物語。

番外編02
雨の路地で、カインと幼いルシは傷ついた黒い小型幻獣を見つける。警戒しながらも手当てを施し、見捨てずに連れ帰ることを選ぶ二人。のちにクロと呼ばれ、ルシの相棒となる存在との出会いを描く番外編。黒燈へ続く小さな縁の始まり。

番外編03
黒燈に拾われて一年。成長したクロは、ルシとカインに見守られながら伝令の訓練を始める。雨の記憶に足を止めつつも、自分の足で札を届け、返事を持って帰還。クロとルシがそれぞれの役割を得て、黒燈へ戻る証を受け取るまでを描く。

番外編04
雨の夜、警備隊補助術式官だったゼルは、証人を守って逃走する黒燈のカインと遭遇する。漏れた保護経路を見抜き、影糸で一瞬の助力を差し出したゼルは、規定の外で命を拾うカインの刃と、正しい手順だけでは届かない現実を知る。二人の出会いを描く第1話。

番外編04
臨時ペア初日、ゼルはカインの速さに影糸が追いつかず、先を読む支援を求められる。訓練と実地任務を重ねる中、危険へ踏み込んだルシとクロを救出。互いを動かさず、必要な線だけを先に置く連携が形を取り始め、二人の距離もわずかに変わっていく。

番外編04
臨時ペア最終日、カインとゼルは南区の鐘楼跡で記録札を回収する任務へ向かう。粗さと痛みを抱えながらも、ゼルの影糸はカインの動きを先読みして支援。七日間の結果を認めたカインの「使える」という評価を受け、二人は正式ペアとして新たな一歩を踏み出す。

番外編05
感覚を鈍らせる術式具「黒い針」の噂を追う黒燈。補助役を狙う仕掛けを見抜いたゼルは、カインと古水路区の倉庫街へ下見に向かう。互いの足音と動きを信頼し始めた二人の裏で、何者かがゼルを標的に定め、牙を乱す計画を動かし始める。

番外編05
黒燈の荷受け前室で、ルシとクロは古水路区に潜む術式屋と黒い針の残り香を察知する。報告を受けたダリウスは、すでに現地へ向かったカインとゼルへ警告を送るが、妨害に阻まれ意味が届かない。偽の沈黙が待つ水路で、二人は細い違和感だけを頼りに前へ進む。

番外編05
古水路奥の廃倉庫で、影糸そのものを狙った干渉術式によりゼルの感覚が崩される。黒い針からゼルを庇ったカインは左目に重傷を負いながらも、残る感覚とゼルの支援で敵を制圧。救援を待つ水路で、ゼルは必ず連れて帰ると誓う。

番外編05
重傷の報告を受けたルシとクロは治療室へ駆けつける。カインの左目が戻らないと知らされ、ゼルは自責に沈むが、ダリウスとルシに促されカインの左側へ。判断を奪わず必要なものを拾うと約束し、ゼルは朝まで見えない側に座り続ける。

番外編05
事件から数日、療養中のカインは自責に沈むゼルへ、罪ではなく自分を見るよう告げる。互いの意思を確かめ、隣にいたいと伝え合う二人。ルシとクロも届かなかった警告を振り返り、次へつなぐために動き出す。

番外編06
左目を失ったカインとの連携を作り直すゼルは、守ろうとするあまり感覚を渡しすぎ、彼自身の判断まで狭めていると気づく。訓練と実地任務を重ねても、必要な一拍を安定して置けない。カインの左側へ立つため、ゼルは離れた父のもとで術式を学び直すことを決める。

番外編06
夜明け前、ゼルは離れた父の屋敷を訪れ、視界補助と感覚干渉を基礎から学び直す。カインの目になるのではなく、彼が自分で踏み込むための一拍を作ると答えたゼルは、厳しい調律を経て、新たな刻線を加えた黒銀腕輪と父の銀筆を受け取る。相手の意思を待つことを胸に、ゼルは黒燈へ戻っていく。

番外編06
十五日の修行を終えたゼルは黒燈へ戻り、新たに調整した《共感視》をカインの同意を得て試す。必要な情報だけを渡し、不要なら何もしない連携を重ねる中、カインは自分の選択を勝手に罪にするなと告げる。「今なら、左は任せる」――二人は同じ速度で歩くための一拍を確かめ合う。

番外編07
任務後の身体を整えるいつもの時間、カインはゼルへ治療ではない触れ方を求める。互いの意思を言葉で確かめながら、二人は長く曖昧だった境界を越える。見えない左を補うためでも傷を癒すためでもなく、ただそばにいてほしい――触れる理由が変わった夜を描くR18番外編。